精子の寿命は女性の膣の中に入ってから平均3日、女性の卵子は排卵からわずか1日。つまり排卵の2~3日前から排卵翌日までの間に精子と卵子がタイミングよく出会わないと妊娠は成立しないのです。妊娠にはおおよそ次のようなステップがあります。
精子と卵子の出会い
- 1.膣内に射精された数千~数億個の精子は、子宮の入り口から卵管に向って泳いで上って行きます。
- 2.女性の側では排卵して卵巣から飛び出した卵子が卵管采(※)を経て卵管内に入った後、卵管膨大部(※)に到達し、受精の機会を待ちます。
- 3.ほとんどの精子が卵管への道のりの途中で脱落していくなか、良好な状態の数十~数百個の精子が卵管膨大部に到着します。
- 4.卵管膨大部で精子と卵子が出会います。
受精から着床、そして妊娠
- 5.ここまでの厳しい競争を勝ち抜いてきた精子のうち、さらに選りすぐりの1つだけが、卵子の膜を溶かしてその中に進入し、受精が成立します。
- 6.無事受精を果たした受精卵は、1つの細胞から2つの細胞へと分かれ、さらに4つ、8つと卵管の中を転がりながら分割を繰り返し、子宮へ運ばれてゆきます。
- 7.一方、子宮内では排卵後の卵胞が変化した黄体が分泌する黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きで、赤ちゃんのベッドの役割を果たす子宮内膜がふかふかに整えられます。
- 8.分割を続けていた受精卵は、受精から5~6日経つと着床直前の状態である「胚盤胞」となって子宮にたどりつきます。
- 9.すると胚盤胞を包んでいる透明帯と呼ばれる殻が破れ、胚盤胞が外に飛び出します。これを「う化(ハッチング)」といいます。
- 10.う化した胚盤胞が子宮内膜に着床し、妊娠が成立します。
これらプロセスのどこか1か所にでも障害や問題が生じると妊娠は成立しません。

ちなみに「妊娠○か月」あるいは「妊娠○週」という言い方は、最後の生理がはじまった日を「0週0日」として計算します。生理が始まってから排卵が起こるまでの2週間は厳密にいえば妊娠していない期間になるのですが、こう数えるのが慣例になっています。
通常は、最終生理の初日から起算して40週0日目が出産予定日となります。
※卵管采:卵管の先端の手の指を広げたような形状の部分。排卵された卵子をキャッチして卵管内に送り込む役割を担う。
※子宮膨大部:卵管采から卵管に入ってすぐのやや幅が広くなった部分。精子と卵子がここで出会う。
