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不妊治療情報

Chapter1 不妊治療の基礎知識

不妊症と不妊治療

あなたは不妊症に悩んでいたり、不妊治療に取り組んでいたりするのは、ごく一部の特別な事情を抱えた人たちと考えていませんか?女性の社会進出や晩婚化によって女性の出産年齢が高齢化するのに伴って、不妊に悩むカップルも増えています。

まずはこうした不妊をめぐる実情から見ていきましょう。

不妊に悩む夫婦は4組に1組、年間約2万人の赤ちゃんが体外受精で出生

妻の年齢が50歳以上の夫婦を対象に国が行った全国調査によると、「不妊を心配したことがある」という夫婦は全体の25.8%を占めていました。夫婦の4組に1組が不妊に悩んでいることになり、さらに13.4%の夫婦が実際に不妊の検査や治療を受けた経験がありました。

一方、2007年に体外受精で生まれた赤ちゃんは1万9,595人でした。これまでの累計は19万4,051人で、20万人突破も目前という状況に来ています。2007年に生まれた赤ちゃんの総数は108万9,818人ですからそのうち1.8%、おおよそ50人に1人の赤ちゃんは体外受精で生まれている計算になります。タイミング法や人工授精で生まれた赤ちゃんまで含めると、もっと多くなるはずです。

このように今や不妊治療を受けることはそれほど特別なことではないのです。

もしかして不妊症? 判断の目安は?

ではどんな場合に不妊症が疑われるのでしょうか?

夫と妻とも不妊の問題がなく避妊をしていないカップルの場合、1回の生理周期で妊娠する確率は約15~30%で、80%のカップルは1年以内に、90%は2年以内に妊娠すると言われています。こうしたことから、日本では2年以上夫婦生活をもっているにもかかわらず妊娠しない場合を「不妊」としています。

ただ、「2年」というのはあくまで目安で、あまりこだわる必要はないと思ってください。不妊治療の検査や治療は生理の周期に合わせて行うものも多く、長い時間がかかります。とくに30代後半の方の場合、「まだ2年たっていないから大丈夫」とのんびりしていると、実際治療を始める時には妊娠・出産のタイムリミットがそこまで迫っているなんてことも。赤ちゃんが欲しくて努力を始めたのになかなかできないと感じたら2年を待たずに病院のドアを叩いても構わないのです。

精子と卵子の出会いをサポートし、出産というゴールへ着実に導いていくのが不妊治療

不妊の原因はカップルによって千差万別ですが、多くは射精→排卵→受精→着床という一連の妊娠のプロセスのどこかに障害があって精子と卵子が出会えていないケースだと考えられます。例えば女性の側で排卵が行われていなかったり、逆に男性の側に活発な精子が十分な数存在しなかったりすれば、夫婦生活をもったとしても精子と卵子の出会いを期待することはできません。

不妊治療は精子と卵子の出会いをサポートし、妊娠に至った場合は、経過を注意深くフォローして母子ともに健康な状態での出産へと導いていく医療です。精子と卵子の出会いをサポートするという点に着目してみると、不妊治療の第一歩とされる「タイミング法」は、精子と卵子が出会う確率を上げるために医師が夫婦生活をもつ機会を指導する治療法です。「人工授精」では夫の精子を直接膣内に注入することによって、精子が卵子に出会うために泳いでいく距離がかなり短縮されます。「体外受精」は精子と卵子を体外に取り出して人の手で出会わせてしまいます。このように治療が高度になるほど、精子と卵子が出会うまでの距離は縮まることになるのです。

出典

国立社会保障・人口問題研究所「第13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 夫婦調査」(2006年9月)
日本産婦人科学会「平成20年度倫理委員会 登録・調査小委員会報告(2007年分の体外受精・胚移植等の臨床実施成績および2009年7月における登録施設名)」(2009年9月)
厚生労働省「平成20年人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2009年6月)

Chapter1不妊治療の基礎知識

Chapter2不妊治療のステップ

Chapter3不妊治療のよくある悩み

Chapter4不妊治療に取り組む男性へ



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