毎月の生理が始まると体内では妊娠準備のために様々なホルモンの働きが活発化します。毎朝起床前に測定する「基礎体温」は、これらホルモンの分泌状況によって変動し、排卵日の予測のほか、時には不妊の原因を探る大切な手がかりとなります。妊娠への第一歩としてまずは基礎体温を測って記録しましょう。
基礎体温の正しい測り方
基礎体温は朝、目が覚めたらベッドから出る前に婦人体温計を舌の裏側に入れて測ります。毎日できるだけ同じ時間に測るようにし、うっかり動いてしまった場合は安静にして少し時間をおいてから測ってください。
最近は婦人体温計もデジタルが主流になり、中には基礎体温表を表示する機能までついた便利なものもありますが、もっとも正確なのは昔ながらの水銀計です。排卵日をより正確に知りたいのであれば少々面倒ですが、水銀計で5分間じっくり計測することをお勧めします。
基礎体温の値を基礎体温表に点で記録し、前後を線で結んで折れ線グラフ化します。生理が始まった日を生理周期1日目とし、この日から次の生理が始まる前日までを1周期と数えます。基礎体温表の日付の下に、生理、下腹部痛、出血、排卵日なども記号を決めて記入しておくと婦人科を受診した際に役立ちます。
生理の周期の長さは28日が標準とされていますが、26日~35日くらいまで人によってばらつきがあります。

正常な基礎体温表は高温期と低温期の2相に
通常は、生理が始まってから排卵が起こるまでの10~20日間は体温が低めで推移し(低温期)、排卵を境に今度は体温が高めの日が約2週間続き(高温期)、再び体温が下がると次の生理が始まるというサイクルが繰り返されます。そのため、正常な人の基礎体温表は、低温期と高温期がきれいに2相に分かれることになります。
3か月以上測定を続けると、生理周期や排卵のおおよその時期など自分の体のリズムがわかってきます。
基礎体温で何がわかるの?
妊娠をするための必須条件はズバリ、"排卵日の前後にタイミングよく夫婦関係をもつこと"です。不妊治療においても同じことで、排卵日を意識しながら治療が進められていくことになります。
基礎体温のグラフ見ると、低温期が終わり高温期に入る直前にガクンと体温が下がる日があります(最低体温日)。排卵はこの最低体温日から高温期にかけての2~3日の間に起こると考えられています。
一方でグラフが低温期と高温期に分かれていない場合や、低温期が長かったり、高温期が短かったりする場合はホルモン異常や無排卵の可能性があります。具体的には次のようなケースがあります。このような場合は早めに医師に相談しましょう。
- ○低温期が長い(21日以上):卵胞の発育が悪い可能性がある。
- ○高温期が短い(8~10日以下)、低温期と高温期の体温差の平均が3℃以内:黄体機能不全(※)の疑いがある。
- ○2相に分かれない:無排卵月経(生理があっても排卵していないことがある)の可能性がある。
-など
※黄体機能不全:受精卵が着床しやすいよう子宮内環境を整える働きがある「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌量が少ないために、着床が起こりにくい状態。
