不妊治療で使われる薬には、排卵誘発剤のほかに次のようなものがあります。
【排卵を止める薬】
体外受精や顕微授精では排卵誘発剤で育てた卵子が採卵の前に自然に排卵してしまわないように、排卵を止める薬を使う場合があります。
- GnRHアゴニスト(商品名:スプレキュア、ナサニール、ブセレキュア)・・・体外受精などを行う前の生理周期の高温期、または体外受精の周期の生理開始後から1日3回、鼻の穴にスプレーします。
- GnRHアンタゴニスト(商品名:セトロタイド、ガニレリックス)・・・注射薬。効き目の持続が約30時間と長いため、GnRHアゴニストよりも使用期間が短くて済むのが利点で、体外受精では通常、hCGの注射の前に3回(1日1回)投与するのが目安となっています。
体外受精や顕微授精では受精卵をより着床しやすくするために、子宮内膜を厚くする働きがある黄体ホルモン(プロゲステロン)や卵胞ホルモン(エストロゲン)を外から補充することがあります。黄体ホルモン製剤には、ルトラール、デュファストン(飲み薬)、プロゲストン、プロゲテポー(注射薬)、プロゲステロン膣座薬など、卵胞ホルモン製剤には、プレマリン(飲み薬)、エストラーナ(貼り薬)などがあります。
【高プロラクチン血症の治療に使う薬】妊娠をしているわけでもないのに、母乳の生産を促すプロラクチンというホルモンの血中濃度が高いと妊娠しにくくなります。この病気を高プロラクチン血症といい、プロラクチンの分泌を抑える働きがある薬を服用して治療します。おもな治療薬には、カバサール、パーロデル、テルロン(いずれも飲み薬)などがあります。
